着任式・始業式・入学式(平成27年4月8日(水))
着任式 始業式(校長訓話)
生徒会役員認証式 生徒指導主任訓話
各部主任紹介 入学式(校長訓辞)
新入生宣誓 来賓祝辞
各部主任紹介 担任紹介
保護者への説明 ギターマンドリン部の演奏
吹奏楽部の演奏 体育館からの桜

【平成27年度 三重県立四日市商業高等学校入学式 校長訓辞】

 桜の花もはや葉桜へと姿をかえつつありますが、本日、本校の入学式にあたりまして、ご多用の中来賓の皆さんにはご臨席いただき本当にありがとうございます。 高いところからではございますが厚く御礼申し上げます。 また、保護者の皆様にも本日はお子様の本校へのご入学まことにおめでとうございます。
 新しい制服に身を包んだお子様の姿を見てさぞ、喜びもひとしおではないかと存じます。 今後本校の教育活動にご理解とご協力をいただきますようよろしくお願いいたします。
 さて、先ほど280名の皆さんに本校への入学許可をいたしました。 新入生の皆さん、入学おめでとうございます。 そして、ようこそ四日市商業高校へ、歓迎いたします。 今皆さんの気持ちの中には、高校生活への期待と不安が入り混じっているではないかと思います。 私自身の経験からしても、高校での3年間というのは中学校までとは違う大きな意味を持っていました。 自分で考えたり、自分で決定したりする力をつけていく大切な3年間であったと記憶しています。
 先日、近畿大学の入学式に声帯を摘出したつんくの祝辞の様子がメディアなどで広く紹介されました。 「一番大事にしてきた声を捨て、生きる道を選びました」というコメントには衝撃を受けた人も多かったのではないでしょうか。 ただ、この祝辞の中で彼は次のようなメッセージを新入生に送っています。 「今まで受け身の人生であった人もいるかもしれないが、もうすぐ皆さんは成人します。自分の人生を歩んでいくのです。 自分で決めて進んでいけば、絶対に何かを得、そしてまた次のチャンスへとつながっていくんだと思う」。 そして自分自身で「この大学を選んでよかった」と思える道を歩いてもらいたいと語っていました。
 また、皆さんよくご存知のイオングループの岡田元也社長も今年の4月1日の入社式で、 「個人の力で大事なことは、「独立心」です。「人に指示されたから」「ほかの人もやっているから」では全然ダメであり自分で考え、 よいと信念があるのであれば自分一人でも実行していってほしい」と語っています。
 もちろん、皆さんに、今すぐ独立心を持てとか、すぐ大人になれとは言いませんが、 高校入学は皆さんにとっては大きな節目であり、今までの自分の良いところをさらに伸ばしたり、 少し不満であったところを改善したりするまたとないチャンスなのです。 是非夢を持って期待をもって高校生活にチャレンジしてください。 そして、少しずつ自分というものを研き、大事なことを自分で決める力をつけていってもらいたいと思います。
 いよいよ今日から高校生活がスタートします。 人は生きていくにはいくつかの集団に属しています。 それは、家族であったり、地元の友達であったり、将来的には職場の同僚であったり、地元の自治会であったりと様々です。 今日からこの四日市商業高校が皆さんの中で大切なコミュニティとなっていくはずです。 いろんな友達と出会い、楽しいことも苦しいことも共有することとなります。
 先ほどのイオングループの岡田社長は同じあいさつの中で、 「商人であることを忘れないでほしい」そして「商人として非常に重要な条件を一つだけ挙げるなら、正直なことである。 そのことだけは覚えておいてもらいたい」と語っています。 このことは商業高校である本校の校訓である「至誠」にも大きく通じるものです。 この至誠は、吉田松陰の「至誠にして動かざるもの、未だこれあらざるなり」という言葉が有名です。 誠意を尽くせば必ずや人の心を動かすことができる、という内容なのですが、人との関係づくりの最も大切なことを説いてくれています。
 本校は地域からも大切にしていただいています。 人や地域との関係づくりは皆さん一人一人がきちんとルールやマナーを守って行動したり、 きちんと挨拶ができるという小さなことの積み重ねなくしてはなし得ることはできません。 皆さんが、この至誠という校訓を胸に刻んで、泗商生の一員として素晴らしい高校生活を送られることを強く念願して、私の訓辞といたします。
 第35代校長 鳥井 誠司
平成27年4月8日